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企業版ふるさと納税

企業版ふるさと納税の税額控除

企業版ふるさと納税は地方創生を目的に設けられた寄附制度で、税制優遇を受けながら地域貢献ができる仕組みとして注目されています。

特に、税額控除の拡充や制度の延長が進み、企業にとって利用しやすい内容に改善されています。本記事では、企業版ふるさと納税の概要や税額控除の詳細、シミュレーション事例、申し込み方法までを詳しく解説します。

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企業版ふるさと納税とは?

企業版ふるさと納税は、地方創生を目的とした寄附制度で、企業が地域に対して寄附を行うことで、税制上の優遇措置を受けることができる仕組みです。

この制度は地域の活性化や特産品の振興、公共事業の支援など、さまざまな形で地方自治体を支援することを目的としています。企業は寄附を通じて地域貢献を果たしつつ、税負担を軽減することができるため、双方にとってメリットのある制度として注目されています。

実績

企業版ふるさと納税は導入以来多くの企業に支持され、地方創生に寄与する重要な制度として実績を上げています。内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局のデータによれば、令和5年は全国で約7,680社がこの制度を利用し、寄附金が前年度比約1.4倍の約470.0億円に達しました。

この寄附金は、地域のインフラ整備や教育支援、環境保護など多岐にわたるプロジェクトに活用されています。また、地方自治体との連携が強化され、企業が地域のニーズに応じた支援を行うことで、地域経済の活性化が図られています。

出典:内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局「地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の令和5年度寄附実績について(概要)

企業版ふるさと納税の人材派遣型について

企業版ふるさと納税には、寄附金を通じて地域に貢献するだけでなく、企業が持つ人材を地域に派遣する「人材派遣型」という新たな取り組みがあります。この制度は、地域の課題解決や活性化を目的としており、企業が専門的なスキルや知識を持つ人材を地域に提供することで、地域の発展に寄与することが期待されています。

人材派遣型の特徴として、企業は自社の社員を地域のプロジェクトに派遣し、その活動を通じて地域のニーズに応えることができます。例えば、IT企業が地域のデジタル化を支援したり、マーケティング会社が地域の特産品の販路拡大を手助けしたりするケースが増えています。

また、この人材派遣型は、企業にとってもメリットがあります。地域貢献を通じて企業の社会的責任(CSR)を果たすことができ、社員のスキルアップやモチベーション向上にもつながります。さらに、地域とのつながりを深めることで、企業のブランド価値を高める効果も期待されます。

企業版ふるさと納税の税額控除について

企業版ふるさと納税は、地方創生を支援するための寄附制度であり、企業が地域に貢献する際に享受できる税制優遇措置が大きな魅力です。この制度における税額控除は、企業が寄附を行った際にその金額の一定の割合を法人税から控除できる仕組みとなっています。

ここではその仕組みを見ていきましょう。

そもそもどの企業でも税額控除を受けられるのか

企業版ふるさと納税における税額控除は、基本的に法人税を納めている企業であれば、どの企業でも受けることが可能です。ただし、いくつかの条件や制限が存在するため、注意が必要です。

まず、企業が寄附を行う際には、寄附先の地方自治体が認定を受けている必要があります。この認定を受けた自治体に対して寄附を行うことで、税額控除の対象となります。

また、税額控除を受けるためには、寄附金額が一定の基準を満たす必要があります。具体的には、1回の寄附が10万円以上であることに加え、企業の所得金額に応じた控除限度額を超えないことが求められます。本社が所在する地方公共団体への寄附については、制度の対象とはならないとされています。


このように、企業版ふるさと納税は多くの企業にとって利用可能な制度ですが、具体的な条件や手続きについては、事前に確認しておくことが重要です。

令和2年度税制改正より税額軽減は6割から9割に拡充

企業版ふるさと納税の最大の魅力の一つは、税額控除の拡充です。制度開始直後は、企業が寄附を行った場合の税額軽減は最大で6割でしたが、令和2年度税制改正により、この軽減率が最大9割にまで引き上げられました。

この変更は、企業が地域貢献を行うインセンティブを高めることを目的としており、より多くの企業が参加しやすくなることが期待されています。

また、税額控除の拡充に伴い、企業は寄附先の選定においても多様な選択肢を持つようになりました。地域の特性やニーズに応じた寄附が可能となり、企業の社会的責任(CSR)を果たす一環としても活用されています。

令和7年度与党税制改正大綱が決定し制度延長が盛り込まれる

さらに、令和7年度の与党税制改正大綱において、企業版ふるさと納税の制度延長が盛り込まれました。この改正は、地方創生を推進するための重要な施策として位置づけられており、企業が地域に貢献するインセンティブを強化することを目的としています。

具体的には、令和10年3月31日まで適用期間が延長されることが決定しています。企業が寄附を行う際の税額控除の適用期間が延長されることで、より多くの企業がこの制度を利用しやすくなると期待されています。

また、税制改正大綱では、認定地方公共団体から国への手続きにおいて、次のように盛り込まれました

「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業(以下「寄附活用事業」という。)を実施した認定地方公共団体は、寄附活用事業の完了の時及び各会計年度終了の時に、寄附活用事業を適切に実施していることを確認した書面(以下「確認書面」という。)を内閣総理大臣に提出しなければならないこととする」

さらに、下記のような文言も追加されています。

認定地方公共団体が、その実施する寄附活用事業に関連する寄附金を受領した場合において、その寄附活用事業に係る契約等が次のいずれかに該当するときは、その認定地方公共団体は内閣総理大臣にその寄附金を支出した法人の名称を報告するとともに、その寄附金を支出した法人の名称を公表することとする。

このような制度の延長や改正内容は、企業にとっても大きなメリットとなります。税額控除を受けることで、実質的な負担を軽減しながら地域貢献ができるため、企業のイメージ向上や地域との関係構築にも寄与します。今後、企業版ふるさと納税がどのように活用されていくのか、注目が集まります。

引用:財務省「令和7年度税制改正の大綱(3/9)三 法人課税|1 地方創生や活力ある地域経済の実現

企業版ふるさと納税の税額控除シミュレーション事例

企業版ふるさと納税を利用する際は、税額控除の具体的な効果を理解したいと思うでしょう。ここでは、異なる所得金額に基づいた税額控除のシミュレーション事例を紹介し、企業がどのように税制優遇を活用できるかを具体的に示します。

所得金額1億円

企業版ふるさと納税を利用する際の税額控除について、所得金額が1億円の企業を例に具体的なシミュレーションを行います。

このケースでは、寄附額は107万円となります。そして、法人住民税や法人税、地方法人税などの税額控除額の合計は1,012,325円となります。


また、これらの控除を受けた結果、自己負担額は57,675円となります。つまり、企業が実質的に負担する金額は、寄附額から得られる税額控除を差し引いた金額です。

このシミュレーションから、推奨寄附総額は約107万円となり、企業にとっても大きな税制優遇を享受しながら地域貢献ができることがわかります。

所得金額7,000万円

企業版ふるさと納税における所得金額7,000万円のケースでは、寄附額は74万9,000円となります。この寄附により、企業はさまざまな税額控除を受けることができます。

そして、法人住民税や法人税、地方法人税などの税額控除額の合計は708,628円となります。


これらの控除を受けた結果、自己負担額は40,372円となり、推奨寄附総額は約75万円となります。

所得金額5,000万円

企業版ふるさと納税における所得金額5,000万円のケースでは、寄附額は53万5,000円となります。この寄附に対する税額控除の効果は、損金算入効果として17万9,669円が見込まれます。

所得金額が5,000万円の場合、法人住民税や法人税、地方法人税などの税額控除額の合計は506,162円となります。

これらの控除を考慮すると、自己負担額は28,838円となり、推奨寄附総額は約53万円となります。

企業版ふるさと納税の参加条件

企業版ふるさと納税に参加するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

まず、参加できるのは法人税を納めている企業に限られます。これにより、地方自治体への寄附が税額控除の対象となり、企業にとってもメリットが生まれます。

次に、寄附先の地方自治体が実施する事業に対して寄附を行う必要があります。企業は、地域の特性やニーズに応じたプロジェクトを選ぶことができ、地域貢献を実感しながら税制優遇を受けることが可能です。また、寄附金の使途が明確であることも重要で、透明性のある運営が求められます。

さらに、企業版ふるさと納税に参加する際には、寄附金額の上限額が設定されています。金額は企業の所得金額によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。これらの条件を理解し適切に対応することで、企業は地域貢献を果たしつつ、税制上のメリットを享受することができるのです。

企業版ふるさと納税の申し込み方法

まず、企業が寄附を希望する地方自治体を選定します。各自治体は、地域の特性やニーズに応じたプロジェクトを掲げており、企業はその中から自社の理念やビジョンに合ったプロジェクトを選ぶことが重要です。

次に、選定した自治体に対して寄附の意向を伝えます。この際、自治体の公式ウェブサイトや窓口を通じて、必要な手続きや書類を確認することが推奨されます。多くの自治体では、オンラインでの申し込みが可能であり、手続きがスムーズに進むよう配慮されています。

寄附が決定したら、実際の寄附金の支払いを行います。支払い方法は、銀行振込が基本となっていますが、自治体によって異なるため事前に確認しておくことが大切です。

寄附金の支払いが完了すると、自治体から寄附証明書が発行されます。この証明書は、税額控除を受けるために必要な書類となりますので、大切に保管しておきましょう。

最後に、寄附後は税額控除の手続きを行います。確定申告の際に寄附証明書を添付することで、税額控除を受けることができます。企業版ふるさと納税は、地域貢献をしながら税制優遇を受けられる魅力的な制度ですので、ぜひ積極的に活用してみてください。

企業版ふるさと納税の導入事例

企業版ふるさと納税は、地域貢献を目指す企業にとって非常に有効な手段となっています。実際にこの制度を活用している企業の事例を見ていくことで、どのように地域と連携し、税制優遇を受けながら社会貢献を果たしているのかを理解することができるでしょう。

株式会社brinity


株式会社brinityは、製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)や会計システムのコンサルティングを提供する企業です。地域の人材育成や地場企業の支援に力を入れており、地域社会への貢献を重要視しています。

企業型ふるさと納税では、宮崎県延岡市において「延岡こども未来創造機構」プロジェクトに寄附を行い、日本の教育改革と子どもたちの「生きる力」を育む取り組みを支援しています。

このプロジェクトは、地域の子どもたちが未来に向けて必要なスキルや知識を身につけるための教育プログラムを提供するもので、brinityの寄附によって多くの子どもたちが恩恵を受けています。企業としての社会的責任を果たすだけでなく、地域の未来を担う人材の育成に寄与する姿勢が評価されています。

参考:製造業のDXや会計システムのコンサルティング力を地方へ。地域の人材を底上げし地場企業に貢献すべく地域経済創生事業を展開 – 実施企業 一覧- 企業版ふるさと納税の総合窓口

株式会社ビートレーディング

株式会社ビートレーディングは、創業から10年以上の歴史を持つファクタリングのパイオニア企業です。主に資金を必要とする経営者をサポートするファクタリングサービスを提供しており、地域経済の活性化に寄与しています。特に、資金調達に困難を抱える中小企業に対して、迅速かつ柔軟な資金供給を行うことで、経営の安定化を図っています。

同社は、佐賀県小城市の「2024年国民スポーツ佐賀大会等開催事業」に寄附を行い、地域のスポーツ振興と活性化に貢献しました。この寄附を通じて、地域のスポーツイベントの成功を支援し、地元住民の健康促進やコミュニティの絆を深めることを目指したのです。


ビートレーディングの取り組みは、地域の活性化だけでなく、企業自身のブランド価値向上にも寄与しており、今後も地域貢献活動を積極的に推進していく姿勢を示しています。

参考:創業10年以上のファクタリングのパイオニア。「ファクタリングサービス」の提供を通して資金を必要としているすべての経営者の皆様をサポートします。 – 実施企業 一覧- 企業版ふるさと納税の総合窓口

株式会社ヨシカワ

株式会社ヨシカワは、リース・レンタル事業を中心に展開し、シンボルマーク「YDEC」のもとで新しい使用価値の創造に取り組んでいます。企業の理念として、生活文化と都市文明の発展に貢献することを掲げており、地域社会との連携を重視しています。

同社は、石川県輪島市において「令和6年9月能登半島豪雨」緊急支援寄附を行い、災害支援活動を支援しました。この取り組みは、地域の人々が直面した相次ぐ災害による困難に対して、迅速かつ効果的な支援を提供することを目的としています。

株式会社ヨシカワの寄附は、地域の復興や生活の安定に寄与し、企業としての社会的責任を果たす重要な一歩となりました。

参考:創業10年以上のファクタリングのパイオニア。「ファクタリングサービス」の提供を通して資金を必要としているすべての経営者の皆様をサポートします。 – 実施企業 一覧- 企業版ふるさと納税の総合窓口

リフェコ株式会社

リフェコ株式会社は、再生可能エネルギーを通じて「ゆめ」のある未来を創造し、「タフな地域コミュニティづくり」を目指す企業です。持続可能なエネルギーの普及を通じて、地域社会の発展に寄与することを使命としています。

同社は、佐賀県において1型糖尿病で苦しむ子どもたちの支援プロジェクトに寄附を行い、医療支援を実施しています。

この取り組みは、地域の健康問題に対する意識を高めるとともに、子どもたちが安心して成長できる環境を整えることを目的としています。リフェコ株式会社の寄附は、地域の医療機関との連携を強化し、必要な支援を届けるための重要な一歩となっています。

参考:再生可能エネルギーを通じて「ゆめ」のある未来を創造し「タフな地域コミュニティづくり」を目指す。 – 実施企業 一覧- 企業版ふるさと納税の総合窓口

有限会社一宮工業

有限会社一宮工業は、「水」と「空気」で地域を支えることを使命とし、持続可能な未来の創造に取り組んでいる企業です。地域の環境保全や資源の有効活用を重視し、地域社会に貢献するためのさまざまな活動を展開しています。

同社は、岡山県美咲町の「美咲町子育て応援プロジェクト」に寄附を行い、地域の子育て支援と教育環境の充実に貢献しています。このプロジェクトは、地域の子どもたちが健やかに成長できるよう、教育や育成に関する支援を行うものであり、一宮工業の寄附によって、より多くの子どもたちが安心して学び、成長できる環境が整えられています。

参考:「水」と「空気」で地域を支える。持続可能な未来を一宮工業が創る – 実施企業 一覧- 企業版ふるさと納税の総合窓口

青森リバーテクノ株式会社

青森リバーテクノ株式会社は、最先端の電子部品である水晶デバイスを製造・提供している企業です。青森県に拠点を置き、地域の特性を活かした高品質な製品を世界に向けて発信しています。企業の成長とともに、地域社会への貢献も重要な使命と位置づけています。

同社は、青森県平川市の「平川市まち・ひと・しごと創生事業」に寄附を行い、地域の活性化と持続可能な社会の実現を支援しています。このプロジェクトは、地域の人材育成や雇用創出を目指しており、青森リバーテクノ株式会社の寄附は、地域の未来を見据えた重要な取り組みとなっています。

企業版ふるさと納税を通じて、青森リバーテクノ株式会社は地域貢献の一環として、地元の発展に寄与する姿勢を示しています。地域の活性化に向けた具体的な支援を行うことで、企業の社会的責任を果たしつつ、地域との共生を図ることができるのです。

参考:最先端電子部品(水晶デバイス)を青森から世界へ – 実施企業 一覧- 企業版ふるさと納税の総合窓口

まとめ

本記事では、企業版ふるさと納税の概要や税額控除の詳細、シミュレーション事例、申し込み方法、実際に企業型ふるさと納税を行った企業の事例について詳しく解説しました。

これから企業版ふるさと納税を検討する企業にとって、この制度は地域貢献と税制優遇を両立させる良い機会となることでしょう。

適用期間も延長された今こそ、地域と企業が共に成長する未来を目指して、ぜひこの制度を活用してみてください。

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