ふるさと納税で社会保険料は控除される?仕組みと影響をわかりやすく解説!
ふるさと納税は、寄附金控除によって所得税や住民税の負担を軽減できる制度ですが、社会保険料の控除には影響しません。
社会保険料は所得から控除される仕組みのため、ふるさと納税を行ったとしても直接的に負担が減るわけではないのです。
本記事では、ふるさと納税と社会保険料の関係や、税金控除の仕組みについてわかりやすく解説します。正しい知識を身につけて、ふるさと納税を最大限に活用しましょう。
ふるさと納税で社会保険料は控除されない

ふるさと納税は、地域振興や特産品の購入を通じて、寄附を行うことで所得税や住民税の控除を受けられる制度です。しかし、社会保険料に関しては、ふるさと納税による控除の影響を受けることはありません。
厚生年金保険料や健康保険料などの社会保険料は、主に給与や所得から自動的に控除されるため、ふるさと納税を行ったとしても、直接的に社会保険料の負担が軽減されることはないのです。
特に、会社員や公務員の方が加入している厚生年金や健康保険は「標準報酬月額」を基に計算されるため、ふるさと納税を利用しても社会保険料に影響はありません。
このように、ふるさと納税は税金の負担軽減には寄与しますが、社会保険料の負担には直接的な関係がないことを理解しておきましょう。
ふるさと納税の控除上限額とは

ふるさと納税を利用する際に重要なポイントとなるのが、控除上限額です。この上限額は、寄附を行った際に自己負担2,000円を除いた控除額の上限を決める、個人の所得や家族構成によって異なります。
具体的には、寄附金控除は所得税と住民税の両方に適用されますが、それぞれの控除上限額は異なるため、注意が必要です。
控除上限額は、基本的に「所得金額」に基づいて計算されます。一般的には、所得金額の20%程度が控除上限額の目安とされていますが、配偶者や扶養家族の有無、年齢、所得の種類なども影響します。
具体的な控除上限額を知るためには、税務署や自治体の公式サイトを参考にすることをおすすめします。
ふるさと納税で必要な源泉徴収票の項目

ふるさと納税を行う際には、源泉徴収票が重要な役割を果たします。この源泉徴収票には、寄附金控除を受けるために必要な情報が記載されています。具体的には、以下の項目が特に重要です。一つずつ見ていきましょう。
支払金額
ふるさと納税を行う際に重要な要素の一つが「支払金額」です。これは、年間に支給された給与や賞与の合計額を指し、源泉徴収票の中で「支払金額」として記載されます。
この金額は、ふるさと納税の控除上限額をシミュレーションする際に必要な基準となる数値となるため、正確に入力する必要があります。
給与所得控除後の金額
給与所得控除後の金額も、ふるさと納税を行う際に重要な要素となります。給与所得控除とは、給与所得者が得た収入から一定の金額を控除する制度で、これにより課税対象となる所得が減少します。給与所得控除後の金額は、総支給額から給与所得控除を引いた金額となります。
所得控除の額の合計
所得控除の額の合計もふるさと納税を利用する際に関係する部分です。所得控除とは、課税所得を算出する際に、所得から差し引くことができる金額のことを指します。具体的には、給与所得控除や社会保険料控除、生命保険料控除などが含まれます。
この合計額を給与所得控除後の金額から差し引くことで、「課税所得金額」を求めることができます。課税所得金額は、所得税の税率を適用する際の基準となります。
これらの情報を正確に把握しておくことが、寄附金控除を最大限に活用するための第一歩となります。
源泉徴収税額
源泉徴収税額は、給与や報酬からあらかじめ差し引かれる税金のことを指します。寄附金控除を受けるためには、まず自分の所得税がどの程度源泉徴収されているかを把握する必要があります。これにより、ふるさと納税による控除がどのように影響するかを理解しやすくなります。
また、源泉徴収税額は、給与所得控除後の金額や所得控除の額の合計と密接に関連しています。これらの情報をもとに、ふるさと納税による税金控除額を計算することが可能です。
配偶者控除の額
配偶者控除は、納税者が配偶者を扶養している場合に適用される税制上の優遇措置です。源泉徴収票には、配偶者控除や配偶者特別控除の適用額が記載されています。ふるさと納税をする人の合計所得金額が1,000万円を超える場合、配偶者控除は適用されません。
配偶者に関する情報は、ふるさと納税の寄附金控除上限額を決定する要素の一つである家族構成を把握する上で重要な項目です。シミュレーションの際に配偶者控除の有無を入力するケースもあるため、正確な情報を確認し、適切に反映させることが大切です。
社会保険料等の金額
年間に支払った健康保険料や厚生年金保険料などの社会保険料は、所得控除の対象になります。そのため、課税所得が下がり、ふるさと納税の寄附金控除の上限額にも影響することがあります。
また、配偶者の国民年金保険料を支払っている場合も、社会保険料として計算されるため注意が必要です。ふるさと納税の上限額をシミュレーションする際は、正確な金額を入力することで、より正しい上限額を把握できます。
生命保険料の控除額
生命保険料の控除は、ふるさと納税とは異なる税制上の優遇措置ですが、税金の負担を軽減するために重要な要素です。生命保険料控除は、契約者が支払った生命保険料の一部を所得から控除できる制度で、これにより課税所得が減少し、結果として所得税や住民税の負担が軽くなります。
ふるさと納税の上限額をシミュレーションする際には、生命保険料控除の金額入力も必要です。
地震保険料の控除額
地震保険料の控除は、ふるさと納税を利用する際にも重要な要素です。地震保険料の控除額は、所得税においては最大で5万円、住民税においては最大で2.5万円が控除されることが一般的です。このため、地震保険に加入している場合は、ふるさと納税と併せて、税金の軽減を図ることが可能です。
控除対象扶養親族
ふるさと納税を行う際に重要な要素の一つが、控除対象扶養親族の欄です。控除対象扶養親族とは、税法上で扶養控除を受けることができる親族のことを指します。具体的には、納税者が生計を一にしている配偶者や子供、親、兄弟姉妹などが該当します。
扶養親族の数によって、所得税や住民税の控除額が変わるため、ふるさと納税を行う際には、これらの親族の状況を正確に把握しておくことが重要です。例えば、扶養親族が多いほど、控除額が増えるため、結果的に税負担が軽減される可能性があります。
ふるさと納税による税金控除額の計算方法とは
ふるさと納税を利用する際、寄附金に対する税金控除額の計算は非常に重要です。ここでは、所得税と住民税の控除額をそれぞれ計算する方法について詳しく解説します。
所得税の還付額計算
具体的な計算方法は、まず寄附金の合計額を算出し、その額から2,000円を引いた金額が控除対象となります。以下が計算式です。
所得税からの控除(還付)=(ふるさと納税の寄付金額 - 2,000円)×「所得税の税率(0~45%)」
ただし、実際の所得税率は令和19年まで復興特別所得税として所得税率×1.021%されたものとなります。
控除額は、所得税の税率に応じて還付されるため、所得税の税率が高いほど還付額も大きくなります。
また、還付を受けるためには、確定申告を行う必要があります。確定申告を通じて、ふるさと納税の寄附金控除を申請することで、還付金が口座に振り込まれる仕組みです。これにより、ふるさと納税を利用することで、実質的な税負担を軽減することができるのです。
住民税(基本分)の控除額計算
ふるさと納税を行った際の住民税の控除額は、寄附金額から2,000円を引いた金額が基本となります。この控除額は、住民税の基本分に対して適用されるため、寄附を行った年の翌年に住民税の計算に影響を与えます。以下はその計算式です。
住民税からの控除(基本分) = (ふるさと納税の寄付金額 - 2,000円)× 10%
また、住民税の控除は所得に応じて変動するため、寄附金控除を受けることで、実際に支払う住民税がどの程度軽減されるかは、個々の所得状況によって異なります。ふるさと納税を利用する際には、自身の所得や住民税の状況を把握しておくことが重要です。
住民税(特例分)の控除額計算
ふるさと納税を行った際の住民税の特例分は下記のように計算されます。
住民税からの控除(特例分) = (ふるさと納税の寄付金額 - 2,000円)×(90%-所得税率×1.021)
住民税からの控除特例分が住民税所得割額の2割を超えない場合は、上記の計算式となります。
この特例分の控除を受けるためには、ふるさと納税を行った際に発行される「寄附金受領証明書」を保管しておく必要があります。特例分の控除を適切に受けることで、実質的な税負担を軽減し、地域貢献をしながら税金のメリットを享受することが可能です。
ふるさと納税を行う時の手順

ふるさと納税を行う際には、いくつかの手順を踏む必要があります。順番に見ていきましょう。
控除上限額を調べる
ふるさと納税を行う際には、控除上限額を把握することが非常に重要です。この上限額は、寄附を行った際にどれだけの金額が税金から控除されるかを決定する基準となります。控除上限額は、前述のとおり所得金額や家族構成によって異なるため、個々の状況に応じて確認する必要があります。
具体的には、所得税と住民税の控除上限額が設定されており、これを超える寄附を行った場合、超過分は控除の対象外となります。一般的に、寄附金額のうち2,000円を超える部分が控除対象となりますが、上限額は所得に応じて変動します。例えば、年収が高いほど控除上限額も高くなる傾向があります。
控除上限額を調べる方法としては、各自治体の公式ウェブサイトや、ふるさと納税のポータルサイトを利用するのが便利です。これらのサイトでは、簡単に自分の控除上限額を計算できるツールが提供されていることが多く、必要な情報を入力することで、具体的な金額を知ることができます。
また、税理士や専門家に相談することで、より正確な情報を得ることも可能です。ふるさと納税を最大限に活用するためには、事前に控除上限額をしっかりと把握し、計画的に寄附を行いましょう。
自治体に寄附する
ふるさと納税を行う際には、まず寄附をしたい自治体を選ぶ必要があります。日本全国には多くの自治体があり、それぞれが独自の特産品やサービスを提供しています。寄附先を選ぶ際には、自分の興味や応援したい地域の特産物を考慮すると良いでしょう。
寄附の手続きは、各自治体の公式ウェブサイトから簡単に行うことができます。多くの自治体では、オンラインでの寄附が可能で、クレジットカードや銀行振込など、さまざまな支払い方法が用意されています。寄附を行うと、自治体からお礼の品が送られてくることが一般的で、これもふるさと納税の魅力の一つです。
寄附後には必ず受領証明書が発行されるため、大切に保管しておきましょう。
控除手続きを行う
ふるさと納税を行った後は、控除手続きを忘れずに行います。控除手続きは主に確定申告を通じて行われますが、条件をクリアしていれば、ワンストップ制度を利用することも可能です。ワンストップ制度とは、申請書類に必要事項を記入し、期日までに到着するよう自治体へ送付するだけで控除の手続きが完了する制度です。
まず、ふるさと納税を行った際には、寄附先の自治体から「寄附金受領証明書」が送付されます。この証明書は、控除を受けるために必要な書類ですので、大切に保管しておきましょう。
確定申告を行う際には、申告書に必要事項を記入します。ワンストップ制度を利用する際は、確定申告をする必要のない給与所得者(会社員等)であることや1年間の寄付先が5自治体以内であること、申し込みの都度自治体へ申請書を郵送していること等が条件となります。
「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」に記入し、期日までに自治体へ郵送しましょう。控除手続きは、ふるさと納税のメリットを最大限に活かすための重要なステップです。手続きを怠るとせっかくの寄附が無駄になってしまう可能性があるため、しっかりと確認して進めることが大切です。
まとめ
本記事では、ふるさと納税と社会保険料の関係、控除上限額、必要な源泉徴収票の項目、税金控除額の計算方法、そしてふるさと納税を行う際の手順について詳しく解説しました。これらの情報をもとに、ふるさと納税を賢く活用し、税金の負担を軽減しつつ地域貢献を果たしていきましょう。
正しい知識を持つことで、ふるさと納税のメリットを最大限に引き出し、より良い納税者としての選択を行うことができます。今後のふるさと納税の利用にあたっては、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。
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